ヴァヒド・ハリルホジッチサッカー日本代表監督の罷免について

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ただ、圧倒的に情けない。

この国の幼児性が、またもや浮き彫りになった気がする。

戦術やサッカー論の違いは専門家に任せ、自分は気持ちの面での今回のサッカー界全体に感じる違和感を綴らさせてもらう。

 
まず4/9の田嶋幸三JFA会長の緊急記者会見自体にも、全く説明責任が果たされていない。

国民が一番知りたいのは、

「なぜ、この時期に代表監督が解任になったのか?」

であるにも関わらず、彼の会見では自己弁護と今後の目標に終始している。

彼は52分間にも及ぶ長い会見の中で、一度も自分の任命責任に対する謝罪をしないまま、国民に応援を呼びかけている。

会場のしらけ切ったムードがよく伝わる。

外人監督とのコミュニケーション不足?彼の厳しい指導による選手達の委縮?

この国は、本当にだいじょぶなんだろうか?

あまりに稚拙で内向的な言い訳に、開いた口が塞がらない。
 
その仲介をするのが彼らの仕事だったんじゃないだろうか?

その任務を放棄し、自主性の薄い選手たちの肩を持った時点で、この機関が機能不全に陥っている事は明白。

本田や岡崎、香川を使わなかったから日本が勝てない?

ハリルの理論が若い選手達に伝わらなかった?

いやいや、何十年同じ事を繰り返しているんだろうか?

日本はサッカーが弱い国である。

だからこそ、そこから一歩抜け出す為に、ジャパニーズスタンダードを捨てて国際基準のサッカー哲学を身に着けるつもりでハリルら外国人監督を招へいしてきたんじゃないだろうか?

そこには必ず弊害が生じる。

ましてや、苛烈な言動で名立たる東ヨーロッパの老兵を呼び出したのなら尚更。

そんな覚悟や、責任感もなくハリルに日本サッカー界の未来を託していたのなら、その元凶は間違いなく協会にある。

JFA元技術委員長の原氏が連れてきた監督だから?

それが気に入らないのなら、2年前にハリルを更迭すれば良かっただけの話。

田島会長以下、次の監督に推挙された西野朗も含め全員がW杯後に総辞職する覚悟でなければ、これまで次世代の世界基準に達する選手の育成の為に嫌われ役に徹してきたハリルに対し礼儀がない。
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更に不振に感じたのは、メディアの報道の在り方。

ハリルは日本人に合った戦術を組めない?

コンディション重視で選手達のモチベーションが下がる?

何を悠長で甘い事を言ってるんだろうか?

この精神論の低さが日本サッカーをダメにした、一つの原因とも思える。

そしてベテランの復帰に希望的観測を見出しているコメンター陣。

彼らはいったい誰に気を使っているのだろうか?
 
本気で本田待望論を語っているなら、あえて言わせてもらう。

本田、岡崎がいようが、日本はW杯で勝てない。

8年前の南アフリカ大会の時から、サッカー好きならそんな事はもう誰でも知っている。

誤解のない様言っておくが、

自分は本田も岡崎も大好きである。

あの貪欲さ、体幹の強さ、アグレッシブでいながら回りも観れる嗅覚。

常人ではない野性的な鋭さを感じる。

ただそれをもってしても、

日本は4年前にブラジルで惨敗したのである。

要するに、自分たちから見て常人離れした嗅覚と体格を併せ持つ選手達がいても、未だそれは世界基準からは程遠いのである。

それを唯一指摘して叱咤していたのは、ハリル独りだったんのではないだろうか?
 
もう今となってしまえはロシア大会の惨敗は免れないだろうが、それでもサッカー好きの自分は応援し続ける。

そして、あれから4年も経って、本田や岡崎に匹敵する人材を育成できなかったJFAの根っこの弱体化、日和見主義のマスコミ、更には彼らの甘い夢物語を助長した自分達日本人の甘さに一番の責任があると痛烈に感じる。